白い雪が降り積もるように


「篠原さん……?」




「私も玖下さんと同じです。私の妹は私のついた嘘で苦しみ、自ら命を絶ちました。妹が死んだのは私のせいです」




抱き締める玖下さんの身体から動揺が伝わってきた。




「もう悔やんでも死んだ人は戻ってきません。過去をやり直せる訳でもありません。でも、私は妹が生きれなかった分、生きようと思いました」




蓬條依良が私に手紙を見せてくれたから私は秋葉の死から立ち直れた。




秋葉が生きれなかった分、ちゃんと生きようと思えるようになった。




それもこれも、彼のおかげ。




「……蓬條依良は自分が生きてるのは玖下さんを死なせない為だと言っていました」





私の言葉に、玖下さんの肩が揺れた。




この事は玖下さんは知らなかったのだろう。




でも、此処で話さなければ、玖下さんは今にも死んでしまいそうに思えたから。





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