白い雪が降り積もるように
すると、外から物凄いうるさい音がした。
何かと外を見れば、蓬條家の敷地内に小型ヘリが着陸していた。
そのヘリから出てきたのは言わずもがな、アリスさんとその叔父さんらしき人だった。
え、玖下さんが病院に電話してから20分位だよね?
え、早くない?
驚いていると、蓬條依良の部屋の扉が勢いよく開いた。
「やほー、依良!生きてるー?玖下が早急って言うから自家用ヘリ飛ばしてきちゃった」
そこにいたのは楽しそうにニコニコ笑うアリスさんがいて、そんな彼女の姿に蓬條依良は更にぐったりと項垂れた。
「アリス、病人の前では静かに。ごめんよ、依良君。この子に知られる前に来ようとしたんだけど、ちょうど私のところに来ていてね……」
アリスさんの叔父さんという人は彼女を嗜めると、蓬條依良の風邪の様子を見始めた。