白い雪が降り積もるように
軽く眩暈のする身体を押されながら、部屋を見渡す。
天蓋付きのクイーンサイズのベッドに細かい細工のされたドレッサー、大容量のウォークインクローゼットに収納棚付きのテレビ台に革張りのソファー。
一般家庭用の対面式システムキッチンに一人部屋としては大きすぎる冷蔵庫、お風呂はジャグジーつきでトイレは自動洗浄の最新タイプ。
電化製品も全て最新のもので、シックに黒と白で統一されている。
これって、使用人が使うレベルの部屋じゃないよね?
何処かの独身貴族の部屋だよね、これ?
「……バカなんじゃないの、これ」
呆れて、頭を抱えているとシステムキッチンの上に置いてあるプリントを見つけ、目を通した。
そこには食材、日用品の発注について書かれていた。