白い雪が降り積もるように


そこにいたのは確かにお父さんの友人だった人、日下圭一さんがいた。




でも、何故、彼が此処に?




日下さんは蓬條を恨んでいると言っていたけど、その敷地内に踏み入れるようなことはしないと言っていた。




それなのに、何故……。




「ああ、冬雪ちゃんじゃないか。あ、今は冬季君かな?」





「何故、貴方が此処に?」



「それは──」




「何故、お前が蓬條の敷地内にいる?」




日下さんの声を遮った凛とした女の声。




声がした方には使用人達の間に出来た道を紗也様にを連れて歩いてくる蓬條紗良の姿があった。





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