白い雪が降り積もるように


「何す──」




「この馬鹿!そんなことしたって、アンタが頭首になれるわけないでしょ!」




「!?」




「あの男の性格考えなさいよ!跡継ぎになるために甥を殺そうとした奴なんだよ、依良を殺したアンタに罪を押し付けて跡継ぎから引き摺り落として自分がなるに決まってるでしょうが!」






一発平手打ちを食らわせた挙げ句に怒鳴られたせいか、良威は呆気を取られていた。





「それに、私がそんなことをしたアンタを見ると思ってるの?……アンタには身体を張って、罪を犯すことを止めてくれる人がいるのに」





ハッとした良威は私の後ろにいる千早さんを見て、泣きそうなくらい顔を歪める。





すると、少し離れた所にいた蓬條紗良が紗也様を連れて近づいてきた。





そして、蓬條紗良は手を振り上げる。






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