白い雪が降り積もるように
女性の使用人達は皆年上らしく、まだ若い私を弟や息子のように見ているらしい。
マシンガントークに加え、ズイズイと迫られて反射的後ろに下がった。
すると、そんな私を見かねたのか、玖下さんが助け船を出してくれる。
「皆さん、もう始業時間です。早く取りかからないと使用人長に叱られますよ」
「あら、やだ!早く取りかからないと!」
わたわたと彼女達はそれぞれの持ち場へと散っていった。
た、助かった……。
妙な圧迫感から解放されて、息を吐くと玖下さんは苦笑いを浮かべていた。
「大丈夫ですか?此処の女性陣は強烈ですよ。今は朝ですのでまだ大人しいですが、午後はもっと凄まじい」
大人しい?あれが?
あれで大人しいに入るということは午後はどんな風になるのだろうか?
想像するだけで恐ろしい。