白い雪が降り積もるように
エピローグ
それから5年後──。
蓬條の自家用飛行機の中でパソコンを操作していると、パソコンにメールが届く。
「誰?」
メールを開くと差出人は良威だった。
良威は5年前にアメリカに渡って以来、向こうにある蓬條の支社の取締役をしている。
3年前には千早さんと結婚して、今では一児の父親になっている。
そんな奴の元で私は秘書として働いていた。
5年前にアメリカに渡った私は高校と大学を猛勉強して飛び級で卒業し、去年21歳で良威の秘書になった。
そして、今私は紗良様に日本に戻るように言われ、日本に向かう飛行機に乗っている。