白い雪が降り積もるように
「何々……≪あの案件、まだ済んでないから日本に着いたら終らせて送れ≫……?あんの馬鹿、済んだって言ってたじゃない!」
私は良威のメールに腹が立ち、怒りのメールを送った。
すると、隣の座席から笑い声がする。
「まあまあ、冬雪ちゃん。そんなに怒らないで」
「万雪!あんたは優しすぎるのよ、高校の時から!」
隣で笑う女の子──、万雪は中退した日本の高校の親友だった子だ。
アメリカの大学にいたとき、万雪がちょうど留学でそこに来ていて再会し、私達は友人に戻った。
そして、今も同じ蓬條で仕事をしていて、日本に帰る所だ。
「もういい、寝る!万雪、あの馬鹿から電話とかメール来ても放置でいいから」
そう万雪に言うとアイマスクをして、眠りにつこうとした。