白い雪が降り積もるように


ふと、また布団がモゾモゾと動き始める。




何?




そのモゾモゾを不思議に思っていると、蓬條依良がその動いているところの布団を剥いだ。




そこには丸くなって眠る女の子がいた。





「ほら、紗也も。朝だよ、起きな」




「んー、眠い……」




身体を起こし、眠そうにしている女の子は蓬條依良に似ていて、可愛らしい子だった。





「おや、紗也様もいらしたのですね。おはようございます、紗也様」





玖下さんは女の子に頭を下げた。




紗也様……?





「おはよー、玖下さん!あれ、その人だぁれ?」





覚醒したのか元気に挨拶をしたその子は私を見て、不思議そうに頭を傾げた。




……可愛い、人形みたい。




女の子の可愛さに胸がキュンとなる。






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