白い雪が降り積もるように
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「ただいまー、お兄ちゃーん!」
カウチに上で本を読みながら寛ぐ蓬條依良の下に、学校から帰った紗也様が現れた。
彼女はランドセルを背負ったまま、寛いでいるせいで無防備な蓬條依良の腹部辺りにダイブする。
「う゛っ……」
突然の妹の攻撃に、彼は曇った呻き声を上げた。
本はダイブされた際に彼の手からすり抜け、床に落ちる。
……今のダイブ、多分鳩尾に入ったよね。
痛みに悶絶する兄を余所に、紗也様は嬉しそうに学校でのことを話している。