白い雪が降り積もるように


「あのさ、本題良いかな。手早く終わらせたいんだけど」




苛立ち気味の低い声で言えば、そいつはカラカラと笑いながら本題は?と聞いてきた。




……こいつのマイペースさにはいつも苛立たされる。




「近辺調査だ。昨日から俺に玖下以外の付き人がついた。名前は篠田冬季。まあ、その名前は本当かどうか分からないけど、あの女がかんでるだろうから念には念をで調べてもらいたい」





電話の向こうのそいつは≪玖下以外の付き人≫というところで俺が言いたいことを勘づいたらしく、既にパソコンのキーボードを打つ音がした。






「相変わらず、頭の回転が早いな。頼んだよ、探偵さん……」





そう告げ、電話を切った。






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