白い雪が降り積もるように
第三章:露見
1.冷酷
翌日。
玖下さんが公休の為、蓬條依良の世話は私一人でやらなくてはならない。
と言っても、蓬條依良は基本的に家にいるから朝起こしたり、お茶を運んだり、食事を知らせることが主な仕事になる。
だから、これと言って仕事がないときは他の使用人の手伝いをしている。
──のは良いんだけど。
「これもよろしくなー!」
「これも!」
「あー、これも!」
男性の使用人たち三人から雑用を押し付けられていた。
名前は覚えてないから体型で大中小って言おう。
大は太ってるからで、中はそのまま中肉だから、小は細いし。
ちなみに押し付けられているのは彼らの仕事である庭の掃除だった。
庭師がいるのに庭の掃除をやらされるくらいだから、多分仕事が出来ないのだろう。
仕事が出来ないのに、人にその与えられた仕事を押し付けるとは馬鹿な奴らだ。