白い雪が降り積もるように
そんなことを考えていると、後ろから物音がした。
ネズミかな……。
物音がした方を見れば、ネズミにしては大きい物体がいた。
「誰かいます?」
「んぁ?」
間抜けだが、ちゃんと人の声だった。
倉庫は薄暗いからその人の姿は見えないけど、声的に男の人のようだ。
「アンタ、何してんの?」
「いや、こちらの台詞です」
「俺は此処で寝てた。アンタは?」
「閉じ込められました」
「あ、まじか」
彼は薄暗い中、ドアの方へ近付いてくるとドアノブを回した。
ガチャガチャと言うだけで開く気配もない。
「あー、めんどくせぇ……」
苛立ったように頭をかきむしる音がした。
ん?この声、誰かに似てる?