白い雪が降り積もるように


「篠田さん、みーっけ!」




紗也様が倉庫から出た私に抱き着いてきた。




何故、彼らがこの場所を?




私の疑問符が見えたのか、達也さんがその疑問に答えてくれた。




「紗也が貴方が此処に閉じ込められているのを見ていたんです。それで依良に伝えて、私の元へ連絡が」




あー、紗也様見てたんだ。




「助かりました。ありがとうございます、紗也様」




「どういたしまして」




お礼をいれば、紗也様は笑顔で見上げてきた。




あー、本当に天使だなー。




「さて、この三人はどうする?依良」




達也さんは此処まで何も話さない蓬條依良に声をかけた。




彼は達也さんの言葉に興味がないのか、大あくびをした。





< 89 / 422 >

この作品をシェア

pagetop