白い雪が降り積もるように
「篠田さん、みーっけ!」
紗也様が倉庫から出た私に抱き着いてきた。
何故、彼らがこの場所を?
私の疑問符が見えたのか、達也さんがその疑問に答えてくれた。
「紗也が貴方が此処に閉じ込められているのを見ていたんです。それで依良に伝えて、私の元へ連絡が」
あー、紗也様見てたんだ。
「助かりました。ありがとうございます、紗也様」
「どういたしまして」
お礼をいれば、紗也様は笑顔で見上げてきた。
あー、本当に天使だなー。
「さて、この三人はどうする?依良」
達也さんは此処まで何も話さない蓬條依良に声をかけた。
彼は達也さんの言葉に興味がないのか、大あくびをした。