こくおうさまのすきなひと
……それよりも。
アレイズ達が部屋で朝食なんて珍しい。
父達は毎日忙しく、まともに会話出来る時間が朝食を摂る時間くらいしかない。
基本は家族全員集まって、その時の国内外の状況であったり、難しい話でも聞いていたのだけど。
今日は、私だけに余程重要な話があるようだ。
「……で、お話とは一体なんでしょう?」
席に着くと、テーブルに置かれたグラスに水が注がれた。
私はそれを手に取り、一口飲む。
冷たい感覚が、身体の中央部へと下りていくのが分かった。
「非常に心苦しい話ではあるが、聞いてくれるか?」
「……?はい」
「この国が隣国のフライムに狙われているのは、ミネアもよく分かっているだろう。フライムが争いを仕掛けてくるのも時間の問題。今のフライムに攻め入られてはこの国はそう長くは持たない。そこでだ、我が国は西国のアーハイムへ同盟を結ぶよう申し入れた」
「はあ……」
「アーハイムは、面積も人口を我が国とは比べ物にならないほど大きい。もちろん軍力も相当なものがある。あの国と同盟を結べば、フライムの脅威から国を守る事が出来るんだ。もちろんアーハイムにも我が国と同盟を結ぶ事で、鉱物を安定して手に入れられる。無論アーハイムは同盟を結ぶ事を快諾した」
アレイズ達が部屋で朝食なんて珍しい。
父達は毎日忙しく、まともに会話出来る時間が朝食を摂る時間くらいしかない。
基本は家族全員集まって、その時の国内外の状況であったり、難しい話でも聞いていたのだけど。
今日は、私だけに余程重要な話があるようだ。
「……で、お話とは一体なんでしょう?」
席に着くと、テーブルに置かれたグラスに水が注がれた。
私はそれを手に取り、一口飲む。
冷たい感覚が、身体の中央部へと下りていくのが分かった。
「非常に心苦しい話ではあるが、聞いてくれるか?」
「……?はい」
「この国が隣国のフライムに狙われているのは、ミネアもよく分かっているだろう。フライムが争いを仕掛けてくるのも時間の問題。今のフライムに攻め入られてはこの国はそう長くは持たない。そこでだ、我が国は西国のアーハイムへ同盟を結ぶよう申し入れた」
「はあ……」
「アーハイムは、面積も人口を我が国とは比べ物にならないほど大きい。もちろん軍力も相当なものがある。あの国と同盟を結べば、フライムの脅威から国を守る事が出来るんだ。もちろんアーハイムにも我が国と同盟を結ぶ事で、鉱物を安定して手に入れられる。無論アーハイムは同盟を結ぶ事を快諾した」