こくおうさまのすきなひと

全ての話を聞き、軽く貴族達との談笑を交わしてお開きとなった。


廊下へと出ると、西日が窓から差し込んで、光の強さに思わず顔を背ける。



もう夕方近いのね。


話を聞くのに真剣になりすぎて、こんなに時間が経っていたなんて気が付かなかったわ。

そんな長い時間椅子に座っていたんだもの、背中が張って少し痛いのも頷ける。


隣を歩く国王様に目を移すと、国王様も肩に手を置き、頭を左右に振っていた。


どうやら国王様もお疲れのよう。


無理もない。

こういった公務を毎日こなし、加えて他のお仕事もされてだもの。



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