こくおうさまのすきなひと
真実を知る王女
***
――私はミネアを愛している……――
その言葉の意味が、最初分からなかった。
ただ、ずっと聞きたかった言葉だったという事だけは覚えている。
その言葉を聞きたくて、言って欲しくて、けれどいつまでも聞く事が出来なくて悩み、苦しんだ。
そして、国王様の口からは一生聞く事が出来ないものだろうと、諦めていた。
……だけど確かに今、国王様はその言葉を発した。
これは夢じゃない。
曖昧な世界にいる訳じゃない。
頭の上から足のつま先まで、しっかりと感じられる場所に、私はいる。
「あ、るすさま……」
その名を呼んだら、一気に涙が溢れてしまった。
名前を呼ぶ事すら、嬉しくなって、愛おしいという想いが零れてきて。
自分ではどうしようも出来ないくらいに、胸が高鳴る。
「ミネア……」
国王様は切なそうな表情を向けて、私の名を呼んだ。
なんとなく『ごめん』、と言っているように思えた。
――私はミネアを愛している……――
その言葉の意味が、最初分からなかった。
ただ、ずっと聞きたかった言葉だったという事だけは覚えている。
その言葉を聞きたくて、言って欲しくて、けれどいつまでも聞く事が出来なくて悩み、苦しんだ。
そして、国王様の口からは一生聞く事が出来ないものだろうと、諦めていた。
……だけど確かに今、国王様はその言葉を発した。
これは夢じゃない。
曖昧な世界にいる訳じゃない。
頭の上から足のつま先まで、しっかりと感じられる場所に、私はいる。
「あ、るすさま……」
その名を呼んだら、一気に涙が溢れてしまった。
名前を呼ぶ事すら、嬉しくなって、愛おしいという想いが零れてきて。
自分ではどうしようも出来ないくらいに、胸が高鳴る。
「ミネア……」
国王様は切なそうな表情を向けて、私の名を呼んだ。
なんとなく『ごめん』、と言っているように思えた。