こくおうさまのすきなひと
気持ちの変化に気付く王女
***
……寝付けない。
広い寝台の上を何回も寝返りをうち、体勢を変える。
瞳を閉じていても悪い出来事ばかりを想像してしまって、怖くなり目を開けてしまう。
それは国王様からあの話を聞いてしまった、3日前の夜から始まっていた。
国王様はその日から、夫婦の部屋には訪れていない。
話を聞けば毎夜遅くまで、フライムとアーハイムとの国の争いの件での対策に追われているそうだ。
アーネストほどの大きな国が後ろ盾となるのは、とても心強い。
私の国の為にここまでやってくれる国王様には、感謝しても感謝しきれないほどだ。
けれど……。
私の愛する国で戦争が始まる。
のどかで美しい緑あふれる国に、赤い血が流れるのかと思うと、苦しくて仕方ない。
人の死なない戦争なんてない。
必ず双方に死人が出る。
それを考えると、どうしても悲しくて、辛くて、呑気に寝ていられる訳はなかった。
……寝付けない。
広い寝台の上を何回も寝返りをうち、体勢を変える。
瞳を閉じていても悪い出来事ばかりを想像してしまって、怖くなり目を開けてしまう。
それは国王様からあの話を聞いてしまった、3日前の夜から始まっていた。
国王様はその日から、夫婦の部屋には訪れていない。
話を聞けば毎夜遅くまで、フライムとアーハイムとの国の争いの件での対策に追われているそうだ。
アーネストほどの大きな国が後ろ盾となるのは、とても心強い。
私の国の為にここまでやってくれる国王様には、感謝しても感謝しきれないほどだ。
けれど……。
私の愛する国で戦争が始まる。
のどかで美しい緑あふれる国に、赤い血が流れるのかと思うと、苦しくて仕方ない。
人の死なない戦争なんてない。
必ず双方に死人が出る。
それを考えると、どうしても悲しくて、辛くて、呑気に寝ていられる訳はなかった。