恋愛ゲーム ‐ 生徒会長の狙いは私 ‐
「少しは俺と遊ぶ気になってくれたかな、『お姫様』?」
私は何も言わない。
……というよりも、言えない。
ああ、でも…
『オヒメサマ』
彼が発した、今まで私を苦しめてきた言葉。
そしてこれから先も私を縛る言葉。
どうせばれてしまったなら、もういいかな。
………諦めと同時に、押さえていた感情が、あふれでた。
「……どうぞ、写真なら家に送るなり何なりすれば?」
彼の腕を振り払い距離をとる。
私にはもう守るものなんて無い。
なら逃げる必要だってないわけで…。
私は会長さんに向かい合うように立った。