恋愛ゲーム ‐ 生徒会長の狙いは私 ‐
「はっ、あの紳士的だって女に騒がれる学年首席が、こんな真似をするとは思わなかった」



「自分のこと知ってるんですね」



「そりゃー、代表挨拶されたら嫌でも覚えるだろ」




挑発的な笑みにむっとする。
たたでさえこっちは蹴られた後なのに。




「……自分も貴方のこと知ってますよ。



『花崗中の悪魔』なんて大層悪趣味な名前で呼ばれた不良で、今は生徒会長の犬。


……名前は確か、一之瀬秀(イチノセシュウ)ですよね?」



棘のある物言いに、彼はヒクリと口許を震わせた。

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