恋愛ゲーム ‐ 生徒会長の狙いは私 ‐
「うん、ライバル。
だって君ヒメのこと好きでしょ?」
多分、同性愛者だと思われたわけではないだろう。いつも通り男と間違えられたんだ。
……というかそれが事実なら、お嬢様との関係に亀裂が入るのですが…。まぁそれが狙いなんでしょうけど…。
落ち込むわけでも怒るわけでもなく、そう感じた。
「あの、自分は…」
さっさと誤解を説かないと。
そう思って口を開いた時、重なったのはあの元ヤンの声。
「会長、そいつ女です」
「え、そうなの?ご、ごめんね?」
「あ、いえ、慣れてます」
生徒会長の問いにどもりつつ答える。
………自分の性別に気付くなんて。
…正直、びっくりした。