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「これから仕事とかバイト探してお金貯めて行こうと考えてるから、その間この家にいさせてくれねぇか?」


そう言って真剣な表情を向けてくるA君。


......あぁ、その言葉いつかくるって思ってた。


一人暮らししようにも、お金が手に入らない限り部屋を借りることなんてできない。


そうなると......一人暮らししてる私の所に転げ込むしかないっていう結論に辿り着く。



「お前には心配しなくても一切手出さねぇし、迷惑はかけねぇようにするからさ」


最後に頼む。と言って頭を下げるA君に、私には頷くことしかもう答えがない。



「いいよ。......っていうか、あなたにはもうそうする方法しかないでしょ」


私が断ったとしたらどうしようもできないし。


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