不確かなもの
6月31日、11時50分に僕は家を自転車で飛び出した。途中、道端に100円が落ちていた。けど僕はそれを通り過ぎた。今から死ぬのに100円もクソもないって思ったから。そして、11時55分に学校の校庭に着いた。僕は5分間息を止めてみよーと思った。死ぬ瞬間息を止めてみたかった。ただそれだけだ。校庭で寝っころがって息を止めたけど、30秒ももたなかった。疲れていたし、もともと5分も持つわけないのだ。なんだか面倒くさくなって寝ころがっていたら、蛙の泣き声がした。
「明日は雨だな。けど―――明日なんて言葉はもうないけどね。」
と独り言を頭の中で呟いていた。
蛙の泣き声が一分程続いたあたりで、急に音が消えた。というか、僕は寝てしまった。蛙の泣き声が世界の終わりをつげる鐘のように聞こえた。
「明日は雨だな。けど―――明日なんて言葉はもうないけどね。」
と独り言を頭の中で呟いていた。
蛙の泣き声が一分程続いたあたりで、急に音が消えた。というか、僕は寝てしまった。蛙の泣き声が世界の終わりをつげる鐘のように聞こえた。