ほしの、おうじさま
「…あ~あ。私がもうちょっと遅く茶器洗いを始めて、なおかつ阿久津君がいなければ星野君と一緒に初めての共同作業ができたのに…」
宣伝部へと戻る道すがら、私は思わずそう愚痴った。
「はぁ?何だそれ。俺のせいかよ」
「そんな事は言ってないけど…」
口を尖らせながら言葉を発し、最後の方はゴニョゴニョと濁す。
「何ブスくれてんだよ」
八つ当たりされた阿久津君は案の定、イライラした口調で反撃を開始した。
「元々色気のカケラもない顔面が、更に悲惨な状態になってるぞ」
「な、何それ」
「そうだろうが。五人囃子みたいな顔しやがって」
「ごにんばやし??」
「雛人形のメンバーのうちの、笛とか太鼓とか持った賑やかし要員だよ。女なら今までの人生の中で見聞きしたことはあるだろ?」
「それくらい知ってるよ!っていうか、何で男の阿久津君がとっさにその名前を口にできる訳?」
「幼少期から慣れ親しんでるキャラクターだからだよ」
阿久津君はあっさりと回答した。
「2コ上の姉貴がいて、物心付いた時から毎年飾り付けと後片付けの時に強制的に手伝わされてたから。まぁ、結構楽しんではいたけど」
……五人囃子が居るって事は、阿久津家は結構立派なお雛様を所有している、イコール裕福な家庭って事だよね?
更に阿久津君本人はなかなかの男前である上に頭が良くて武道にも長けてて、ホント客観的に見ればハイスペックでモテ要素満載な男子なんだよな……。
宣伝部へと戻る道すがら、私は思わずそう愚痴った。
「はぁ?何だそれ。俺のせいかよ」
「そんな事は言ってないけど…」
口を尖らせながら言葉を発し、最後の方はゴニョゴニョと濁す。
「何ブスくれてんだよ」
八つ当たりされた阿久津君は案の定、イライラした口調で反撃を開始した。
「元々色気のカケラもない顔面が、更に悲惨な状態になってるぞ」
「な、何それ」
「そうだろうが。五人囃子みたいな顔しやがって」
「ごにんばやし??」
「雛人形のメンバーのうちの、笛とか太鼓とか持った賑やかし要員だよ。女なら今までの人生の中で見聞きしたことはあるだろ?」
「それくらい知ってるよ!っていうか、何で男の阿久津君がとっさにその名前を口にできる訳?」
「幼少期から慣れ親しんでるキャラクターだからだよ」
阿久津君はあっさりと回答した。
「2コ上の姉貴がいて、物心付いた時から毎年飾り付けと後片付けの時に強制的に手伝わされてたから。まぁ、結構楽しんではいたけど」
……五人囃子が居るって事は、阿久津家は結構立派なお雛様を所有している、イコール裕福な家庭って事だよね?
更に阿久津君本人はなかなかの男前である上に頭が良くて武道にも長けてて、ホント客観的に見ればハイスペックでモテ要素満載な男子なんだよな……。