ほしの、おうじさま
私のなんちゃってエスパーが発動し、それについて話し合いをしていたんだから。
「っていう流れを、後から隣の席の大橋に教えてもらったんだよ。今ここにいない人に伝えておいてくれって言われたらしくて…」
そこで阿久津君はハッとした表情になった。
「そっか。お前の隣って確か野崎だったよな?」
「え?う、うん」
「きっとわざと伝えなかったんだよ、あの女。お前に嫌がらせする為に」
「あ…」
その言葉を裏付ける、彼女のあの時の言動が瞬時に甦る。
「まぁ、アイツが言わなくたって別の誰かから聞く可能性はあったけど。でもその機会はなく、今日を迎え、結果、お前は一人で焦りまくる羽目になったと。アイツの策略通りになったって訳だ」
……そっか。
つくづく私って、嫌われちゃってたんだな…。
「でもまぁ、それはもう良いや」
しかし私はすぐに気持ちを切り替える。
「とにかく出来うる限り早く、下に下りよう」
「ああ。そうだな」
そうして私達はその場から歩き出した。
本人が嫌がるので肩は貸さず、隣で見守りながら廊下を進み階段を下り、ロビーへと到達する。
「あ、星さん!」
すぐに、私を探していたらしいマーケティング課長より声をかけられた。
「っていう流れを、後から隣の席の大橋に教えてもらったんだよ。今ここにいない人に伝えておいてくれって言われたらしくて…」
そこで阿久津君はハッとした表情になった。
「そっか。お前の隣って確か野崎だったよな?」
「え?う、うん」
「きっとわざと伝えなかったんだよ、あの女。お前に嫌がらせする為に」
「あ…」
その言葉を裏付ける、彼女のあの時の言動が瞬時に甦る。
「まぁ、アイツが言わなくたって別の誰かから聞く可能性はあったけど。でもその機会はなく、今日を迎え、結果、お前は一人で焦りまくる羽目になったと。アイツの策略通りになったって訳だ」
……そっか。
つくづく私って、嫌われちゃってたんだな…。
「でもまぁ、それはもう良いや」
しかし私はすぐに気持ちを切り替える。
「とにかく出来うる限り早く、下に下りよう」
「ああ。そうだな」
そうして私達はその場から歩き出した。
本人が嫌がるので肩は貸さず、隣で見守りながら廊下を進み階段を下り、ロビーへと到達する。
「あ、星さん!」
すぐに、私を探していたらしいマーケティング課長より声をかけられた。