ほしの、おうじさま
項垂れながら星野君の言葉を受け止めていた私は、思わずそこで顔を上げた。
……妨害?
「これでもかとばかりに最低最悪な、阿久津君の心の声を聞かせたのに、それでも星さんは彼を好きになってしまったんだね」
「……え?」
「下手な小細工なんか通用しない、偽者なんか寄せ付けない、真実の愛だったって訳だ」
私はポカンとしながら星野君を見つめた。
「ま、仕方ないよね」
彼の話はきちんと耳に入っているのに。
「僕も頑張って見つけるよ」
それの解析が追い付かない。
「僕が何者でも、たとえ別の星の生物の血が流れていたとしても……それでも愛してると言ってくれる運命の人を」
「へ!?」
「ああ、もちろん、後半部分は例え話だよ」
星野君はにっこりと微笑みながら注釈した。
「さてと。じゃあ僕はこれを片付けて来るから、星さんは鍵をよろしくね」
ますます大混乱の私を置き去りにして話を締め括ると、星野君は掃除用具を手にさっさか部屋を出て行ってしまった。
心ここにあらずのまま、機械的に電気を消しドアを施錠して、エレベーターホールまで移動する。
▽ボタンを押した所でようやくその疑問が浮上した。
……ほしのおうじ君て、一体何者…!?
……妨害?
「これでもかとばかりに最低最悪な、阿久津君の心の声を聞かせたのに、それでも星さんは彼を好きになってしまったんだね」
「……え?」
「下手な小細工なんか通用しない、偽者なんか寄せ付けない、真実の愛だったって訳だ」
私はポカンとしながら星野君を見つめた。
「ま、仕方ないよね」
彼の話はきちんと耳に入っているのに。
「僕も頑張って見つけるよ」
それの解析が追い付かない。
「僕が何者でも、たとえ別の星の生物の血が流れていたとしても……それでも愛してると言ってくれる運命の人を」
「へ!?」
「ああ、もちろん、後半部分は例え話だよ」
星野君はにっこりと微笑みながら注釈した。
「さてと。じゃあ僕はこれを片付けて来るから、星さんは鍵をよろしくね」
ますます大混乱の私を置き去りにして話を締め括ると、星野君は掃除用具を手にさっさか部屋を出て行ってしまった。
心ここにあらずのまま、機械的に電気を消しドアを施錠して、エレベーターホールまで移動する。
▽ボタンを押した所でようやくその疑問が浮上した。
……ほしのおうじ君て、一体何者…!?