ほしの、おうじさま
☆☆☆☆☆☆☆
「おっと」
その間、箱が到着していて、扉が開き、中から出て来ようとしていた人物が私に気が付いたらしくそう声を発した。
「もしかして会場準備終わっちまった?」
「…あ、阿久津君」
ハッと我に返り、私は答えた。
「うん、とりあえずは。これから鍵を返しに行くところ」
「わりぃ。結局何にもやらなかったな」
「そんなの気にしないで」
「せめて鍵の返却は付き合うか。管財課だよな」
言いながら阿久津君は操作パネルの前へと移動したので私も中に乗り込んだ。
ほどなくして扉は閉まり、箱が下降を始める。
「足は大丈夫なの?」
私はずっと気がかりだった事を尋ねた。
「ああ。青アザはできてるけど、別に骨にまでは影響なさそうだし。念のため湿布貼ってもらった」
阿久津君は左足をプラプラ前後に振りながら解説した。
「良かった…」
安堵のため息を吐いた後私は続ける。
「私ね……さっき、星野君からの告白断っちゃった」
「はっ?」
阿久津君は目を見開きながら言葉を繋いだ。
「何だよその脈略のない話の流れは。つーか、なんでそんな事俺に聞かせるんだ?」
「いいじゃない、聞いてよ。誰かに吐き出したい気分なんだから」
その間、箱が到着していて、扉が開き、中から出て来ようとしていた人物が私に気が付いたらしくそう声を発した。
「もしかして会場準備終わっちまった?」
「…あ、阿久津君」
ハッと我に返り、私は答えた。
「うん、とりあえずは。これから鍵を返しに行くところ」
「わりぃ。結局何にもやらなかったな」
「そんなの気にしないで」
「せめて鍵の返却は付き合うか。管財課だよな」
言いながら阿久津君は操作パネルの前へと移動したので私も中に乗り込んだ。
ほどなくして扉は閉まり、箱が下降を始める。
「足は大丈夫なの?」
私はずっと気がかりだった事を尋ねた。
「ああ。青アザはできてるけど、別に骨にまでは影響なさそうだし。念のため湿布貼ってもらった」
阿久津君は左足をプラプラ前後に振りながら解説した。
「良かった…」
安堵のため息を吐いた後私は続ける。
「私ね……さっき、星野君からの告白断っちゃった」
「はっ?」
阿久津君は目を見開きながら言葉を繋いだ。
「何だよその脈略のない話の流れは。つーか、なんでそんな事俺に聞かせるんだ?」
「いいじゃない、聞いてよ。誰かに吐き出したい気分なんだから」