ほしの、おうじさま
エピローグ
私は大いなる勘違いをしてしまっていた。
回り道をしてしまっていた。
星野君じゃなかったのに。
私の運命の相手は。
「ま、まぁ、返事は今すぐじゃなくても良いけどよ」
「何言ってるの?」
あらぬ方向を見ながらボソボソと呟く阿久津君に私は反論した。
「そんなの、今すぐ返事するに決まってるじゃない」
そして私はその場から駆け出し、阿久津君に抱きついた。
「え?お、おい」
「だって、一分一秒でも早く、恋人同士になりたいから…」
一世一代の告白の直前、彼の温もりを感じながら私は強く確信したのだった。
私が探していたのはこの人だ。
阿久津君こそがこの世で唯一無二の、わたしの、おうじさまだったのだ。
回り道をしてしまっていた。
星野君じゃなかったのに。
私の運命の相手は。
「ま、まぁ、返事は今すぐじゃなくても良いけどよ」
「何言ってるの?」
あらぬ方向を見ながらボソボソと呟く阿久津君に私は反論した。
「そんなの、今すぐ返事するに決まってるじゃない」
そして私はその場から駆け出し、阿久津君に抱きついた。
「え?お、おい」
「だって、一分一秒でも早く、恋人同士になりたいから…」
一世一代の告白の直前、彼の温もりを感じながら私は強く確信したのだった。
私が探していたのはこの人だ。
阿久津君こそがこの世で唯一無二の、わたしの、おうじさまだったのだ。