それは許される恋…ですか
意地を張れ
「桃山明香と言います。よろしくお願いします」
ゆるふわなパーマをかけた女子が立ち上がって振り向いた。
8人しかいないパソコン教室での初日、講師の紹介の後で、各自のことを紹介し合おうと言われた。
彼女以外の人はオッさんとオバさんばかり。
来る場所を間違えたな…と、ちょっとだけ後悔をしていた時だ。
「利根川君…さん?よろしくね」
年上かどうかを伺うように挨拶された。
ピンクのシャドーラインが乗った二重瞼は睫毛も長くて潤んでいる。
丸っこい鼻は高過ぎることもなく筋が通り、目元はキュートな感じで可愛らしいくせに、何故か唇は大人びて見えた。
(色っぽい唇だなぁ)
AV女優っぽいと言うか女らしい感じがする。
ポテッとしていて、妙に吸い寄りたくなる。
余りにもボーッと見てたからだろうか。
困った様に笑い、向きを変えて逃げようとした。
「待って!よろしく。えーと…」
名前を思い出せずに「壇◯さん…」と言いそうになった。
彼女はAV女優じゃなかった…と思い直し、視線を教室の隅に走らせる。
作られたばかりの名札の中に該当するものを見つけ出し、付け足すように呼んだ。
「桃山さん」
俺の視線を見ていたらしい彼女は、クスッと小さく笑った。
笑うとポッテリとした唇が広がって色気が更に増してくる。
初対面のこの日は童顔っぽい目元とはギャップのある色っぽい唇ばかりを見ていた。
ゆるふわなパーマをかけた女子が立ち上がって振り向いた。
8人しかいないパソコン教室での初日、講師の紹介の後で、各自のことを紹介し合おうと言われた。
彼女以外の人はオッさんとオバさんばかり。
来る場所を間違えたな…と、ちょっとだけ後悔をしていた時だ。
「利根川君…さん?よろしくね」
年上かどうかを伺うように挨拶された。
ピンクのシャドーラインが乗った二重瞼は睫毛も長くて潤んでいる。
丸っこい鼻は高過ぎることもなく筋が通り、目元はキュートな感じで可愛らしいくせに、何故か唇は大人びて見えた。
(色っぽい唇だなぁ)
AV女優っぽいと言うか女らしい感じがする。
ポテッとしていて、妙に吸い寄りたくなる。
余りにもボーッと見てたからだろうか。
困った様に笑い、向きを変えて逃げようとした。
「待って!よろしく。えーと…」
名前を思い出せずに「壇◯さん…」と言いそうになった。
彼女はAV女優じゃなかった…と思い直し、視線を教室の隅に走らせる。
作られたばかりの名札の中に該当するものを見つけ出し、付け足すように呼んだ。
「桃山さん」
俺の視線を見ていたらしい彼女は、クスッと小さく笑った。
笑うとポッテリとした唇が広がって色気が更に増してくる。
初対面のこの日は童顔っぽい目元とはギャップのある色っぽい唇ばかりを見ていた。