それは許される恋…ですか
通いだしてから少しずつ料理も上手くなり、オリジナル料理まで作れるようになった。
「これはね、この間の賄いをアレンジしたの」
元となる料理のアイデアは店長だと教えられると複雑だった。
それでも懸命に考えて作ってくれているのは、一重に俺に食べさせる為。
「美味しい?」と自信の無さそうに聞く時の顔も好きだった。
「美味いよ」と答えたら、その顔がパァッと明るくなって綻ぶ。
エッチの時に見せる顔と同じくらいに綺麗で、言葉にするには恥ずかしいから滅多に言えなかったけど、俺はきっと明香以上に彼女のことに夢中になっていたと思う。
明香以外の女なんて目にも入らないくらいに彼女の虜になっていた。
同棲を始めて半年近く経った頃に倒産した会社で同じ課に勤めていた先輩と会う機会があった。
パートとして事務処理をする会社にいると話すと、自分がいる会社に来ないかと誘われた。
「直ぐには難しいけど必ず正社員にして貰える。プログラマーのままだと先が短い。システムエンジニアへの転換を模索してみたらどうだ?」
統括マネージャーまでいける可能性もある…と言われ、少しでも先のある仕事へ乗り換えることを決めた。
今から思えば、それは大誤算だったのかもしれない。
残業代も付かない日々は、まるで馬車馬のようだった。「辞めたい」と思うことはあっても明香にだけは言えなかった。
「これはね、この間の賄いをアレンジしたの」
元となる料理のアイデアは店長だと教えられると複雑だった。
それでも懸命に考えて作ってくれているのは、一重に俺に食べさせる為。
「美味しい?」と自信の無さそうに聞く時の顔も好きだった。
「美味いよ」と答えたら、その顔がパァッと明るくなって綻ぶ。
エッチの時に見せる顔と同じくらいに綺麗で、言葉にするには恥ずかしいから滅多に言えなかったけど、俺はきっと明香以上に彼女のことに夢中になっていたと思う。
明香以外の女なんて目にも入らないくらいに彼女の虜になっていた。
同棲を始めて半年近く経った頃に倒産した会社で同じ課に勤めていた先輩と会う機会があった。
パートとして事務処理をする会社にいると話すと、自分がいる会社に来ないかと誘われた。
「直ぐには難しいけど必ず正社員にして貰える。プログラマーのままだと先が短い。システムエンジニアへの転換を模索してみたらどうだ?」
統括マネージャーまでいける可能性もある…と言われ、少しでも先のある仕事へ乗り換えることを決めた。
今から思えば、それは大誤算だったのかもしれない。
残業代も付かない日々は、まるで馬車馬のようだった。「辞めたい」と思うことはあっても明香にだけは言えなかった。