それは許される恋…ですか
負けずに言い返す人が母親らしい。私はぽかんとしたままドアの前で立ち竦み、2人の様子を見ていた。
白瀬さんの母親は食材を冷蔵庫から出して作業台に乗せてる。それをあーでもないこうだ…といい詰める息子の彼。
言い合ってる姿が微笑ましい。端から見れば、仲のいい親子に見える。
「あ…桃…!」
白瀬さんが私の存在に気づいた。
それに反応するように振り向いた人は、エンジ色のバンダナとエプロンを身に付けていた。
背の高い白瀬さんと比べると小さくて、半分くらいの大きさに見える小柄な女性。
肌の色が白くて華奢そうで、いい所の奥様って雰囲気が漂ってる。
「おはようございます」
声をかけて頭を下げた。女性はスルッと白瀬さんの側を離れ、そそそ…と私の方へやって来た。
「おはようございます」
はっきりした声で発生し、深く頭を項垂れる。手本のような姿を前に、もう一度お辞儀をし直した。
「初めまして。私、白瀬弦の母で恵(めぐみ)と申します」
「は…初めまして。桃山明香です!」
緊張しつつ自己紹介をした。
白瀬さんのお母さんは、彼によく似た目元をフッと細くして微笑んだ。
「この度は息子がとんだヘマをやらかしたそうでご迷惑をおかけ致します」
「いえ、そんなことはないですから…!」
丁寧語で話されると面接でも受けてるような気がする。
返事をするにも何と返せばいいか迷う。
白瀬さんの母親は食材を冷蔵庫から出して作業台に乗せてる。それをあーでもないこうだ…といい詰める息子の彼。
言い合ってる姿が微笑ましい。端から見れば、仲のいい親子に見える。
「あ…桃…!」
白瀬さんが私の存在に気づいた。
それに反応するように振り向いた人は、エンジ色のバンダナとエプロンを身に付けていた。
背の高い白瀬さんと比べると小さくて、半分くらいの大きさに見える小柄な女性。
肌の色が白くて華奢そうで、いい所の奥様って雰囲気が漂ってる。
「おはようございます」
声をかけて頭を下げた。女性はスルッと白瀬さんの側を離れ、そそそ…と私の方へやって来た。
「おはようございます」
はっきりした声で発生し、深く頭を項垂れる。手本のような姿を前に、もう一度お辞儀をし直した。
「初めまして。私、白瀬弦の母で恵(めぐみ)と申します」
「は…初めまして。桃山明香です!」
緊張しつつ自己紹介をした。
白瀬さんのお母さんは、彼によく似た目元をフッと細くして微笑んだ。
「この度は息子がとんだヘマをやらかしたそうでご迷惑をおかけ致します」
「いえ、そんなことはないですから…!」
丁寧語で話されると面接でも受けてるような気がする。
返事をするにも何と返せばいいか迷う。