鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『斎藤君⁇
絶対何か悪いこと企んでるよね⁉︎』
『……別に』
真白から顔をそらして言葉を濁すと、焦ったように何かを言い続ける真白を無視する。
お前がなんと言おうと、一応計画は実行するつもりだ。
なんせ、俺は真翔公認の性格の悪さだからな。
『鈍感じゃなくとも、無自覚だな』
『何言ってるの、斎藤君。
いつもより頭のネジが3本くらい飛んでってる気がするよ…⁉︎』
『……お前…覚えとけよ?』
サラッと失礼なことを言ってのけた真白を軽く睨むと、肩をビクッと震わせた真白が、俺から視線をそらす。
湊さんも来るのか…。
初めてバイトに来てた日、あいつは湊さんに送ってもらおうとしてたぐらいだし。
中…良いんだろうな。
少なくとも、俺よりは。
らしくない考えに頭を軽く振って考えを消し去ると、頰付きながら真白の話に相槌を打っていく。
仕方ない。
こいつを攻略するには、色々と手が必要だろうけど。
『風花、ありがとね』
『みっちゃーーん!』