鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!



『あー…そろそろ終わりだな』



『そうだね』



結構な時間が経っていることに気づいて、2人でブラブラ歩きながら教室へと向かう。




一応、教室でみっちゃんと待ち合わせしてから帰る予定だし…。



『風花、今日は付き合ってくれてありがとなー』



『私こそ、連れ出してくれてありがと!』



あのまま屋上にいたら、本当に家に帰ってたはずだし。

そんな事してたら、クレープもたこ焼きも食べれなかったしね!




『……昴の事…だけど』




『葵! その話は今したくないかな…』





斎藤君の名前が出ただけで反応してしまうのは、もう仕方ないけど。


今は1番聞きたくない名前な訳で。



『……ごめん』



『ううん』



なんとなく気まづい空気のまま私の教室に着いた。



『みっちゃん』



中嶋君と一緒にいたみっちゃんを見つけて声をかける。


私の声が聞こえたのか、振り返ったみっちゃんが葵を見た瞬間に眉間にしわを寄せていった。




『……なんであんたが一緒にいるのよ⁇』





…ん? なんでみっちゃんはこんなに葵を鋭い目で見るんだろ?


葵、みっちゃんに何かしちゃった⁉︎



< 169 / 234 >

この作品をシェア

pagetop