鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
みっちゃんも湊さんによく会ってたっけ?
湊さんの家に2人でお邪魔して、ホットケーキとかなんとか作ってもらった記憶がある。
……もしかしたら、湊さん、あの時からお店のこと考えてたのかな?
その後も、外の風景を見ながら湊さんといろんなことを話して。
いろんなことって言っても、だいたい学校の事だったけど…。
懐かしそうに話し聞いてる湊さん見たら、話したくなったんだよね。
『着いたよ。ちょっと待ってて?』
車を止めた湊さんは、そういって運転席から降りて行く。
……ん? 私置いていかれる!
『えっ⁉︎ 湊さんどこに…』
行くんですか‼︎ って言葉は、湊さんが助手席のドアを開けた音で遮られる。
『どこにも行かないって。
ほら、降りて』
『あ…ありがとうございます』
こう言うの、やっぱり慣れない!
私が降りた後に助手席のドアを閉めた湊さんを振り返って、もう一度お礼を言った。
『俺がしたいだけだからいーよ。
じゃあ、行こうか?』
『はいっ!!』