鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『……全く。戻って来るから、その場で待ってなさいよ?』
『みっちゃん⁉︎』
まるで私が子供のようにそう言ったみっちゃんに批判して声をあげる。
…じゃないよね、私。
中嶋君待ってるし、みっちゃんも早く話したいだろうし!
ここは素直に見送ってあげないとね?
『じゃあ、待ってる!!!』
『ええ。すぐ行くわ』
中嶋君と教室を出て言ったみっちゃんを見送って、私も席を立つ。
喉乾いたし、みっちゃんの分も一緒に飲み物買おうかな。
待っとけって言ってたけど、少しなら大丈夫だと思うし。
カバンはそのままに、財布だけ持って、みっちゃんの飲み物を考えながら鼻歌交じりで自動販売機に向かった。