鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!



『顔、赤いけど?』


『気のせい!』



目ざとく目をつけてきた斎藤君を睨みつけると、斎藤君が、冗談とでも言いたげな笑みを浮かべた。



『お前、家着いたけど帰らないのか?』


『うそっ』



慌てて斎藤君から視線をそらすと、確かに見覚えのある住宅街と道。


それと、目の前に見えているマイホーム。


確かに、ついてますね。
私なんて、全然気づかなかったや。



『いつもありがと、斎藤君』


『別に。いつものもらってるし』



照れ隠しなのか、少し顔を赤らめた斎藤君を見て口元に笑みを浮かべながら家の中に入る。



『たっだいまー!!』




人は、見た目によらない。


これは、私が最近学んだことの1つに刻まれたのだった。


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