鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
*初恋
バイトにも、斎藤君にも慣れてきた今日この頃でございます。
まぁ、バイトに関しては、確かに少し休みが増えた事は嬉しいけど。
湊さんに褒められるのは嬉しいけど‼︎
休みがなくて、みっちゃんと遊べないのが嫌なんだよなー…。
『風花、今日はバイト休みよね?』
私の前の席に座りながらそう言ってきたみっちゃんに、伏せていた顔を上げて思いっきり頷く。
『うん! やっとみっちゃんと遊べる‼︎』
私が休みでも、みっちゃんが中嶋君とデートの時とかあったし…。
なんだかんだ言って、みっちゃんと遊ぶのは久しぶり。
『なら、今日私の家に来る?
久しぶりにお話ししましょう』
『了解いたしました、みっちゃん隊長‼︎』
みっちゃんの言葉に、ふざけて敬礼して返すと、みっちゃんが呆れたような笑みを浮かべた。
んー…今のはイマイチだった訳ですか。
中々ノリは良かったと思ったんだけどな?
『風花。
脳内お花畑ショーの幕を閉じなさい』
みっちゃんの言葉に渋々頷いて、頭の中で幕を下ろして身を乗り出す。
実は私、みっちゃんに聞いてみたい事があったんだよね?
『ね、みっちゃん』
私の言葉にみっちゃんが首をかしげ、そんなみっちゃんを見て言葉を続けようと口を開く。
『みっちゃんって、中嶋君_『風花、南〜!』
……やっぱ、また後でね?』
言葉の最中で誰かに遮られ、声のした方をを見ると飛鳥ちゃんが手を振って駆け寄ってきた。