鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『合コン?』
『そう‼︎ 今日他クラスと合コンするんだけど、女子の人数が合わないから、南と来てくれないかな、?』
そう言って、飛鳥ちゃんがポニーテールを揺らしながら頭を下げる。
『うん…私はいいけど、みっちゃんは彼氏いるよ?』
そんな飛鳥ちゃんに頷きながらも、みっちゃんの方を見て苦笑いを浮かべた。
だって、中嶋君ってみっちゃんのこと溺愛してるんだもん。
2人で話してるの見た時、斎藤君と2人で見てる方が照れちゃうくらい。
『それは大丈夫‼︎
あっちの男子に中嶋君呼んだから。
そこらへんの抜かりはありません‼︎ 』
ウィンクしそうな勢いでそう言った飛鳥ちゃんに、みっちゃんが中嶋君が居るならと承諾した。
『でも、数合わせでいいんだよね?』
『うん。居てくれればいいの!』
なら、少しは気が楽かな⁇
みっちゃんの後ろでボーッとしとけば時間もすぎるだろうし。
『あ、場所は駅前のカラオケ店で放課後すぐだから、よろしくね?』
『分かったわ』
カラオケと聞いて固まったわたしの代わりに、みっちゃんが飛鳥ちゃんに返事をする。
カラオケ…?
飛鳥ちゃん、今確実にカラオケって言ったよね⁉︎
『みっちゃん…どうしようっ!』
『そう言えば風花、極度の音痴だったわね』