鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
いきなり確信をついてきたみっちゃんの言葉に、思わずライを撫でていた手が止まる。
諦めるなんて言わないでって言われても。
私には、諦めない術がない。
『みっちゃん。
斎藤君は、飛鳥ちゃんが好きでしょ?』
さっきのを見せつけられたら、痛いほどわかる。
カラオケでも、他の数に2人で笑いあっているのを見て、胸が苦しくなった。
私は、見たことのない笑み。
あの笑みを浮かべさせる事は、私には到底無理だと思う。
『それで、飛鳥ちゃんもきっと斎藤君が好き』
だからあんなに可愛くオシャレして、自信満々で合コン望んで、ちゃんと斎藤君の隣までキープしてた。
『そんな2人の間に、私の入る隙間なんて、ゼロしかありえない』
いつくっ付いてもおかしく無い2人。
美男美女で、人気者で。
さらにはお互いが両思い。
そんな2人の間に、私が入る隙間なんて1ミリも存在しない。