鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!



『……文化祭、お前誰かと回るのか?』


私を見ながらそう言った斎藤君に、少し考えてみる。

みっちゃんとは回るつもりだけど…。


みっちゃんは多分1日は中嶋君と回るはずだし。
あと1日…私1人で回るの!?


いや、別に誰かと回ればいいんだけど。

周りはなんか、グループで回るって決まってるぽいし。


今更入れてもらうのも悪いしなー…。



そう言えば、そこまで考えてなかったよ。
斎藤君がいなかったら、私当日なって1人だって事に気づいてたって事だよね⁇



『んー…1日はみっちゃんと回る‼︎
残りの1日中、今のままだったら1人って事に斎藤君の言葉で気づいたよー。

ありがとう!』



笑ってそういった私に、なぜかホッとした表情を浮かべた斎藤君が、何かを呟く。



『ん? 斎藤君、もう1回言って?』


今度は聞き逃さないように斎藤君の言葉に耳を傾ける。


『……文化祭、俺と_『風花‼︎ そろそろ授業始まるから、行くわよ!』

…やっぱ、何でもねえ』



斎藤君、そこで辞めちゃう⁉︎
て言うか、みっちゃんもタイミング悪過ぎるよ!


結局、みっちゃんに遮られて肝心なところ聞き逃しちゃったし。





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