libido
『ふーん。飯でも行くの』

めったに使わないメールだからか、こんな内容だからなのか、なんだか胸が熱を持った。

『行かないと思います』

はっきりと断った事を綴りたかったけど、彼の誘いに乗った後で別の人のは断ったと言う事実が浮き彫りになるのが嫌だった。

『俺とは行ったのに?』

だけど彼はその事実を突きつけてくる。
嫌な大人。
無視したら、又すぐに電話が鳴った。

『冗談、ごめん。今日車だから、駐車場で待ってるよ』

ただの送りかオプション付きか。
< 12 / 38 >

この作品をシェア

pagetop