放課後、ずっと君のそばで。
愛美も、私と同じくらい勉強が嫌いだ。
だけど、愛美は要領がいいのかやまはりが得意なのかはわからないけれど、テストはいつも高得点。
愛美は暗記が得意だっていうから、どうやったら覚えられるかコツを聞こう。
「あ、真田くん」
ふたりで教室の後ろのドアから出ようとしたら、愛美の小さな声で足をとめた。
見ると、教室の前のドアで、コウちゃんが女子に呼び止められている。
隣のクラスの女子だ。
恥ずかしそうにうつ向いて上目遣いでコウちゃんを見上げているから、きっと告白だろう。
クラスマッチ以来コウちゃんへの告白が増えているけれど、こうやって目の当たりにするのは、久しぶりだ。
にしても、あの子、こんな大勢いるところで告白なんて、勇気があるな......。
私なら絶対無理。
「真田くんすごいね。毎日告白されてるんじゃない?」
愛美が、目を前方に向けながら私に耳打ちしてくる。
「毎日? まさか。そこまではないでしょ」
私は、平然を装って答える。