放課後、ずっと君のそばで。


「いやいや、毎日だって。ギネス狙えるかも」


「ギネスとかないって」


私はケラケラ笑いながら愛美の腕を叩いた。


だけど、心は少し軋んでる。


本当にギネス狙えたらどうしよう......。


そんなことより、コウちゃんに彼女が出来たら、私は......。


「ちょ、莉子! どうする? デートに誘ってるよ」


で、デート!?


内心ヒヤリとした。


脈拍が乱れて気分が悪くなってきた。


断れコウちゃん!

お願い!

断って!!


私は愛美にバレないように唇を固く噛んで心の中で祈った。


周りの騒がしさでふたりが何を話しているのかよく聞こえなかったけど、コウちゃんに告白してる女子は肩を落とし気味に廊下を歩いていった。


......どう、なった?


女子の反応からして、コウちゃん断った、のかな?



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