放課後、ずっと君のそばで。
愛美はつまらなそうに口を尖らせていたけど、私はホッと胸を撫で下ろして、愛美と教室を出た。
「莉子」
今度はコウちゃんに呼ばれ、足を止める。
「おまえ帰るの?」
「ううん。愛美と図書室で勉強しよと思って」
コウちゃんが、ふーんと、短く答える。
さっき告白されているところを見たばかりだから、なんだか気まずい。
私は目を泳がせながら、頭をポリポリかく。
だけど、コウちゃんはずっと私を真剣に見ていた。
「おまえさ」
コウちゃんの静かで低い声に、ドキリとする。
「な、なに?」
「もう部活行かないの?」