放課後、ずっと君のそばで。


私は、この音に気づいたお母さんがリビングから顔を出すと思い、顔を伏せて階段に足を乗せた。


だけど......。


お母さんは顔を出すことはなく、リビングは静かなまま。


寝てるのかな?


私は、ホッと胸を撫で下ろした。


階段に乗せていた足をまた廊下に下ろし、もう物音をたてないようにソロリとリビングに向かう。


ガチャンっ!!


私の肩からズレ落ちた鞄が大きな音を立てる。


鞄の横ポケットからは、鍵やスマホが飛び出てリビングの床に散らばった。


「お、お母さん!!」


リビングのテーブルの近くに、お母さんが倒れている。


突然のことで頭が真っ白になり、私はただお母さんの元に駆け寄り、倒れるお母さんの上半身を抱き上げた。


「お母さん! お母さんってば!! 起きてっ!! ねぇ! なんで!?」


グッタリとして、返事をしないお母さん。


パニックになり、どうしていいのかわからない。


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