放課後、ずっと君のそばで。


私は、お母さんが倒れていたのを見てパニックになり、慌ててコウちゃんに電話をしていた。


救急車に電話をかける、なんて、全然思い付きもしなくて......。


本当に、どこまでバカなんだろうって、自分でも呆れる。


「おばさん、過労だってな」


コウちゃんが、私の隣に腰掛けながら言った。

「うん......。たいしたことなくて、しばらくゆっくりすれば、すぐによくなるだろう、って」


私はペットボトルの蓋をあけ、ゴクリ、ゴクリ、と二口飲む。


スーっと流れ込んだスポーツ飲料が、体内に溶け込んだ。



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