放課後、ずっと君のそばで。
「白石~!!」
コウちゃんの暖かさに涙を堪えていると、遠くから立花くんの声が聞こえて振り返った。
駐輪場の方から、こちらに走ってきている。
「立花くん!」
私は一気に背筋を伸ばした。
少し緊張する。
パートリーダーに何を言われるかわからなくて......。
「白石! おはよう!」
私は唇を噛み締めてうつ向いていたけど、立花くんの明るい挨拶にパッと顔をあげた。
「え......怒ってないの?」
朝の挨拶よりも先に、この言葉が出る。
私はてっきり、怒っているからさっきのラインに返信がなかったんだと思っていたから......。
「怒る? なんで? 心配はしたけど怒る要素なんてあった?」
私に気をつかっているのか、それともそれが立花くんの本心かはわからなかったけれど、今の私にはとても有難い対応だった。
だから私は、余計なことは言わずにただ静かに口角を上げた。