放課後、ずっと君のそばで。


「白石は弁当? それとも今からコンビニに行く?」


「私はお弁当持ってきたよ。立花くんは?」


「俺も弁当。白石はここにあるだろ?」


私はコクンと頷いて、足元に置いてあった鞄の中から弁当箱を取り出す。


「待ってて、俺もすぐ取ってくるから。ここで食べよう」


「うん。待ってるね」


私が微笑むと立花くんも口角を上げて、トランペットを階段に置き走って校舎に入っていった。


私も、立花くんの下の段にトランペットを置く。


そのままグラウンドを見下ろすと、ちょうどサッカー部も昼食のようだ。


校舎側の影でお弁当を広げる人や、グラウンドの隅で大声で笑いながら食べている人達もいる。


非常階段の踊り場から少しだけ身を乗り出して下を見てみる。


コウちゃん......は。


あ! いた!


グラウンドで、まだ練習を続けているみたいだった。


二人で走りながらボールを蹴りあっている。


副部長の徳永くん。


パス、の練習でもしているのかな?


「ごめんお待たせ。さ、食べよ?」





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