放課後、ずっと君のそばで。
「コウちゃんっ!!!!」
私はグランドに向かって叫んでから階段を駆けおりた。
「あ、ちょ、白石っ!」
背後から立花くんの声が聞こえたけど、私は振り向きもせず足の回転を早めた。
コウちゃん、嘘だよね?
なんでもないよね?
あんなに念入りにストレッチしてたんだもん!
絶対にそんなはずないよね?
私は何度も唾を飲み込みながら一気に階段を駆け降りた。
室内履きのままだけど、そのままグラウンドに出る。
部員の人だかりを縫って、コウちゃんのもとに近寄った。
「こ、コウちゃん!!」
私が声をかけても、コウちゃんは痛みに顔を歪めたままだ。
「コウちゃん! なんで? どうしたの? どこが痛いの!?」
焦りで早口になる。
恐怖で体が震える。
コウちゃんはずっと足を抱えていた。