放課後、ずっと君のそばで。


「全治2カ月だって言われても、リハビリとか一生懸命やったら、もしかしたら試合に出られるかもしれないじゃん!」


「.........」


「コウちゃんなら出来るよ! 誰よりもサッカー大好きなんだから! 頑張れば、絶対に試合に間に合う......」


「そんなわけねぇじゃん......」


コウちゃんが静かに言ったので、私は途中で言葉を区切った。


「それは、おまえが一番わかってるだろ」


コウちゃんが切な気に眉を寄せる。


「どんなにリハビリやったって、グラウンドで体を動かさないと鈍るんだよ。おまえだって、部活休んで経験したからわかるだろ」


「.........」


「そんな簡単には戻れねぇんだよ」


完全に諦めた声だった。


生気は感じられず、脱力している。



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